2012年4月29日日曜日

新潟県内農地土壌の放射性物質調査

新潟県内農地土壌の放射性物質調査


平成24年(2012年)の春の作付けに向けて、新潟県が実施した「農地土壌の放射性物質調査(定点観測)」の結果が公表されました。 セシウム137(Cs-137)とセシウム134(Cs-134)のいずれも検出されている南魚沼市(六日町)では福島第1原発事故に起因する汚染が確認されています。 他の地域のセシウム134(Cs-134)は検出されず(10Bq/kg以下)となっており、このデーターだけでは事故の影響を判断できません。




土壌調査2012-4


新潟県内農地土壌の放射性物質調査(2012年04月27日発表)
新潟県内農地土壌の放射性物質調査(2012年04月27日発表)pdf

測定機器の搬入日

測定機器の搬入日


Agano Labo   γ線放射能モニター ATOMTEX AT1320A(NaIシンチレーションカウンター)の搬入日程が5月15日に決まりました。 機器設置後に2日間にわたり機器の初期調整と操作方法のレクチャーを受けます。 NaIシンチレーションカウンターは、高価なゲルマニウム半導体検出器と比べて核種を区別するためのエネルギー分解能は低いですが、γ線の検出効率の高い機器です。 食品等の測定試料中に含まれると予想される天然のウラン系列やトリウム系列の核種由来のγ線の影響や、その寄与の差し引き方等の技術的な疑問に関して質問していく予定です。
   γ線放射能モニター 設置後に、しばらくは水試料、食品、土壌等をテスト測定し、測定の練度を高めると同時に、機器の性能を見極めた上で、試料調整等を含めた測定マニュアルを作成する予定です。

あがの市民放射線測定室では、測定器に興味をお持ちの方や、測定室を見学したいと考えておられる方に、いつでも門戸を開放しています。 また、ボランティアも大歓迎です。 お気軽に村上までご連絡下さい。(Tel: 080-3208-6563)

2012年4月12日木曜日

福島の漁業が消える

福島の漁業が消える




福島県が、H24.3.27〜H24.4.9に採取した水産物の放射能測定結果を公表した。 検査された120品中で、放射性セシウムが新基準 100Bq/kgを超えるものが34品もあり深刻な海洋汚染が進行していることが明らかとなった。 漁業再開など夢の夢!

事故の直後で高濃度汚染が確認されていたコウナゴには汚染が見つからず、スズキ、アイナメなどの中型魚やヒラメ、カレイなどの底生魚に汚染が移行しつつある。 また、ヤマメ、イワナなどの淡水魚の汚染も継続している。

福島第1原発に近い広野町の海は他と比べて汚染度が高いようですね!


農林水産物に係る緊急時モニタリング検査結果について

いわき市   コモンカスベ 630 (Bq/kg)
いわき市   アイナメ 600
いわき市   シロメバル 550
いわき市   シロメバル 460
いわき市   アイナメ 360
いわき市   ババガレイ(ナメタガレイ) 191
いわき市   ヒラメ 170
いわき市   スズキ 169
いわき市   ヒラメ 161
いわき市   マコガレイ 147
いわき市   メイタガレイ 136
いわき市   マコガレイ 115
広野町    アイナメ 1150
広野町    スズキ 540
広野町    キツネメバル 410
広野町    コモンカスベ 410
広野町    マアナゴ 360
広野町    アイナメ 270
広野町    マコガレイ 240
広野町    マコガレイ 225
広野町    クロソイ 158
広野町    ヒラメ 131
広野町    マダラ 101
相馬市    サクラマス 127
相馬市    ヒラメ 126
相馬市    スズキ 115
相馬市    イシガレイ 109
楢葉町    エゾイソアイナメ(ドンコ) 123
楢葉町    ヒラメ 104
南相馬市   ケムシカジカ 105

二本松市(太田川(阿武隈川水系))   ヤマメ 179
猪苗代町(高森川(阿賀川水系))   イワナ 173
猪苗代町(高森川支流(阿賀川水系)) イワナ 138
福島市(摺上川(阿武隈川水系))   イワナ 114

2012年4月10日火曜日

開設の目的

市民測定室開設の目的


     福島第1原子力発電所事故により、福島県を中心に東北・関東の広い範囲に放射性物質が拡散し、大地も水も、全てを容赦無く汚染させました。現在も事故を引き起こした原子力発電所からは放射性物質が放出され続けており、私達は少なくとも数十年もの長期にわたり放射能と付き合っていかなくてはなりません。
幸いにも新潟県への影響は、現在のところ大きく無いので、ひとまず「安心」なのですが、雨、風などの自然現象や人為的な食品等の物流によって放射性物質が移動し、豊かな故郷が汚染される可能性は否定出来ませんので、今後も注意深い放射能測定監視が必要と考えています。
新潟県内の各自治体は「空間線量率」を測定し、県は水・食品・土壌等の放射能検査を実施しています。 しかし、県も市町村も同じく予算不足、検査機器の不足、人材不足のため充分な監視ができているとは言えません。
     あがの市民放射線測定室(あがのラボ)は自治体がカバーし切れない部分を補完するため、また放射能を調べたいと考えているが高額な検査費用に二の足を踏んで行動できない方々をサポートする目的で開設されています。



新潟県内各自治体の放射線への対応
見附市:簡易型放射線測定器の貸し出し
新潟市:空間線量測定器(日立アロカメディカル TCS-172B)の貸し出し
十日町市:空間線量測定器(日立アロカメディカル TCS-172B)の貸し出し
新発田市:食品等の放射能測定(持ち込み検査)/ 機器:ジャパンブランドJB5000PLUS


新潟県内市民レベルの放射線への対応
  ◎「長岡市民放射線測定会」:測定調査と勉強会実施

  ◎「子どもたちを放射能から守る会@新潟」

あがの市民放射線測定室(あがのラボ)に設置予定の放射線測定器(5月中旬)


γ線放射能モニター
ATOMTEX(ベラルーシ) AT1320A
NaIシンチレーター:Φ63×63(mm) [2.5×2.5(インチ)]
測定可能核種:I-131、Cs-134、Cs-137、K-40
Cs-137検出限界値:〜3Bq/kg(飲料水)
       ※検出限界値は、測定対象核種や測定試料(水、野菜、土壌等)、測定時間により変動します。

空間線量率(線量当量率)測定
日立アロカメディカル社製
シンチレーションサーベイメーター TCS-172B
測定可能範囲:バックグラウンド~30μSv/h(1cm線量当量率)





あがの市民放射線測定室(あがのラボ)の位置







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